~あわくら歴史街道~ H13.7 | |
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村道塩谷線を上っていくと、林道大津尾線分岐点の右、山麓の景平という所に、岩盤を背景に地蔵様がお祀りしてあります。 自然石に彫り込まれた地蔵様、その横に縦書きで「文化八辛未歳(1811年).六月廿四日」とあり、下に「塩谷村・願主・影平氏」とあります。 村人は昔から「子安の地蔵さん」と呼んでいて、今から凡そ190年前の夏、当時の塩谷村庄屋(景平四郎兵衛)さんが、里人の出産の安全や諸々の婦人病予防、回復に心のより所として、自ら願主となって建立されたものでしょう。 |
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お地蔵さんは、頭を丸めたお坊さんの姿が特徴で、この世のすべての人々の苦しみを救うために現われたいわば救世主であり、慈愛に満ちたその姿に礼拝することで救われることを信じ、特に妊産婦さん達は医療の貧弱な時代から戦前にかけて、多忙な農村生活の中から寸暇をさいて参詣されたものです。 現在は時代の変化に伴い、道路の改良で路盤も低くなって、参道は急勾配となり狭く、周囲の環境も変って、道路からは見えにくい状態ですが、昔と変らず閑かに道行く人々を見守っておられます。 |
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